SOAPカルテとは?書き方・例文を徹底解説!もうカルテ入力は怖くない!

SOAPって何から書けばいいの?SとOの違いがいつも曖昧になってしまうわ。

SとOの違いがいつも曖昧になってしまう。

——医療現場でこんな悩みを抱えていませんか?


SOAPは医療記録の世界標準フォーマットですが、正しく使いこなせている医療者は意外と少ないのが実情です。本記事では、SOAPカルテの基本概念から各項目の具体的な書き方、良い例・NG例の対比まで、内科診療モデルをベースに徹底解説します。


読み終えるころには、SOAPを使って素早く・正確にカルテが書けるようになるはずです。


カルテの書き方やSOAPについては別記事でも解説していますのでよければそちらもご覧ください。

① SOAPカルテとは?基本概念と語源

SOAPとは、医療記録を「S・O・A・P」の4項目に分けて記載する方式のことです。1960年代にアメリカの内科医ローレンス・ウィードが提唱した「Problem Oriented Medical Record(POMR:問題指向型診療記録)」を基盤に発展しました。


電子カルテの普及とともに日本でも標準的な記録方式として定着しており、病院・クリニック・リハビリ・訪問看護など幅広い医療現場で活用されています。


まずは、SOAPの意味から確認していきましょう。


S・O・A・Pの意味を一覧表で整理

SOAPはそれぞれ英単語の頭文字をとったものです。表に意味の一覧をまとめました。


項目正式名称意味記載する内容の例
SSubjective(主観的情報)患者自身が語る情報「3日前から熱が続いている」「食欲がない」など患者の言葉
OObjective(客観的情報)医療者が観察・測定した情報体温38.2℃、SpO2 98%、咽頭発赤あり
AAssessment(評価)SとOを統合した医師の判断急性上気道炎の疑い。細菌感染の可能性を考慮
PPlan(計画)今後の治療・検査・指導方針抗生剤処方、3日後に再診、水分摂取を指導


SOAPと言われると身構えてしまいますが、特段難しいことはありません。単純に4つの観点からきちんと記載しましょう、と言っているだけです。


② 各項目の書き方ステップ【内科診療モデル】

では、例えばどんなふうに書いていけばいいのか見ていきましょう。今回は「38度の発熱と倦怠感で来院した30代男性」を例に、S→O→A→Pの順に書き方を解説します。


S(主観的情報)の書き方

Sには患者が自分の口で話した内容を記載します。最重要ルールは「患者の言葉をそのまま引用する」ことです。

◎ 良い例:「一昨日の夜から喉が痛くて、今は唾を飲み込むのも辛い。今朝は37度5分あって体がだるい」
✕ NG例:「咽頭痛・発熱・倦怠感あり」→ 医療者の解釈が混入しており、Sの要件を満たさない


患者の感情や不安(「仕事に行っても大丈夫ですか?」など)もSに含めると後のP(計画)に役立ちます。


O(客観的情報)の書き方

Oには医療者が測定・観察した数値や所見を記載します。主観的な表現を避け、数値で表せるものは必ず数値で書きましょう。


◎ 良い例:体温37.5℃(自宅測定)、咽頭所見:発赤・腫脹が顕著、胸部聴診:肺音清明
✕ NG例:「熱っぽい、咽頭が赤い」→ 程度が不明で他の医療者が読んでも状態が再現できない


A(評価)の書き方

AはSとOを統合して「この患者に何が起きているか」を医師が判断する部分です。診断名だけでなく根拠も簡潔に記載しましょう。


◎ 良い例:咽頭炎。3日間の経過と咽頭発赤・腫脹所見より。インフルエンザ流行期でないことも考慮
✕ NG例:「風邪」→ 根拠なし。後から見返したとき治療判断の理由が不明


P(計画)の書き方

Pには治療・患者指導・次回診療の予定を具体的に記載します。「誰が・何を・いつ」が明確になるように書きましょう。


・トラネキサム酸(抗炎症目的)を処方
・カロナール(解熱鎮痛剤)を頓用で処方
・本日は安静・休養を指示、水分摂取を励行
・2〜3日経過しても症状が改善しない場合は再診


③ 良い例・NG例の対比表【実際の診察会話モデル】

基本は分かりましたね。では、一連の流れを表にまとめてみましょう。同じ患者情報でも書き方で記録の質が大きく変わってくるので注意してください。


項目良い例 ◎NG例 ✕ポイント
S「一昨日の夜から咽頭痛。嚥下時痛が強い。今朝37.5℃、倦怠感あり。仕事復帰を心配」「咽頭痛・発熱・倦怠感あり」患者の言葉をそのまま引用する
O体温37.5℃、咽頭所見:発赤・腫脹顕著、胸部聴診:肺音清明「熱っぽい、咽頭赤め」数値と所見を具体的に
A咽頭炎。咽頭所見と経過より。インフルエンザ流行期でない点も考慮「風邪」診断名+根拠をセットで
Pトラネキサム酸・カロナール処方、安静・水分指示、2〜3日後症状悪化時は再診「経過観察」処方・指導・再診条件を明記


こんな感じできれいにまとまりましたね。これでSOAP形式の書き方というのはどんなものか分かってもらえたと思います。


続いて、SOAPのメリット・デメリットについても確認しておきましょう。


④ SOAPのメリット・デメリット

まずは、メリットからです。SOAPには3つのメリットがあります。


3つのメリット

1情報の整理と共有が容易
2問題点が明確になる
3保険請求・トラブル対応に強い


1情報の整理と共有が容易

S/O/A/Pに分けることで、他のスタッフが読んでも患者状態を素早く把握できます。すなわち、まとめかたが決まっていることで患者さんの情報共有がスムーズになります。


2問題点が明確になる

AのAssessment(評価)で問題を明示するため、治療の優先順位が判断しやすくなります。これにより効率的な医療機関運営が可能となります。


3保険請求・トラブル対応に強い

記録が体系的なため後から経緯を追いやすく、医療安全・法的対応にも役立ちます。もしものときのためにもSOAP形式で記入しておけば安心です。


続いて、デメリットについても確認しておきましょう。


3つのデメリット

1複数疾患がある場合に適用しづらい
2緊急時に向かない
3長期経過の記録に弱い


1複数疾患がある場合に適用しづらい

問題が多いとSOAPが複数並び記録が煩雑になってしまうことがあります。


2緊急時に向かない

急変・救急の場面ではSOAPに沿って書く余裕がないことが多いです。


3長期経過の記録に弱い

慢性疾患の長期フォローでは変化が見えにくい場合があります。


⑤ 上手に書くためのポイント5選

それでは、SOAPについて理解が深まったところで、上手く書くポイントについても確認しておきましょう。


一つ目のポイントは「SとOを混在させないこと」です。「患者が熱っぽいと言っている(S)」と「体温37.5℃(O)」のように、SとOは必ず分けて記載するようにしましょう。


二つ目は「コピペ更新に注意」です。前回の記録をコピーして日付だけ変えるのは危険です。必ず最新の所見に更新するようにしましょう。


三つ目は「Aに根拠を書く」です。診断名だけでなく「〜の所見から」と根拠を1行添えると記録の質が上がるので、必ず添えるようにしましょう。


四つ目は「Pは具体的に」です。例えば「経過観察」だけでは不十分です。処方・指導・再診条件を具体的に書くと質の高いカルテになります。


五つ目は「Sに引用符を利用」です。分かりにくい部分があれば、「」を使って患者の言葉をそのまま引用すると主観情報の信頼性が高まります。


⑥ SOAPカルテの記録をAIで自動化する方法

ここまでSOAP形式のカルテについて書き方を確認してきましたが、とはいえカルテを書くのって大変ですよね?!


実際、SOAPの書き方を理解してても、「毎回の診察でS/O/A/Pを手入力するのが大変」という声は多くの医師から聞かれます。特に外来診療では1日に何十人もの患者を診るため、カルテ記録だけで2〜3時間かかるケースも珍しくありません。


この課題を解決するのが、音声入力AIによるSOAPカルテ自動作成です。


AIがSOAPを自動生成する仕組み

音声入力AIによるカルテ自動作成とは、診察中の会話を音声認識AIがリアルタイムで文字起こしし、S(患者の発言)とO(医師の所見)、さらにはAIが文脈を読み取り、A(評価)とP(計画)の部分まで自動作成してくれます。


医師はAIが生成した下書きを必要に応じて確認・修正するだけでよいため、記録にかかる時間を大幅に削減できます。


実際の文字起こし→SOAP変換の例

たとえば以下のような診察会話の例を見てみましょう。


診察会話

患者:「一昨日の夜から喉が痛くて、今は唾を飲み込むのも辛い感じです」
医師:「喉を見せてもらいますね。結構赤く腫れてますね。胸の音は綺麗です」
医師:「咽頭炎ですね。トラネキサム酸と、熱が出たときのカロナールをお出しします」


AIが以下のSOAP形式に自動変換します。


AIが自動生成したSOAP

S: 一昨日の夜から咽頭痛が出現し、現在は嚥下時痛が強い今朝の体温は37.5℃、全身倦怠感あり仕事復帰について心配している
O: 咽頭所見:発赤・腫脹が顕著胸部聴診:肺音清明
A: 咽頭炎
P: トラネキサム酸(抗炎症目的)を処方カロナール(解熱鎮痛剤)を頓用で処方安静・水分摂取を指示、2〜3日後に症状悪化時は再診


見事にSOAP形式でのカルテ入力が完成しています。


スマクラーク:医療特化AIによるSOAP自動作成

スマクラーク(株式会社スマリンク)は、診察中の会話からSOAP形式のカルテ下書きをリアルタイムで生成するAIサービスです。病名・薬剤名などの専門用語に特化した医療AIエンジンを搭載しており、一般的な音声認識ツールに比べて医療現場での精度が高いのが特徴です。


特徴内容
簡単4ステップ録音開始→いつも通り診察→AI自動文字起こし&SOAP要約→カルテへコピペ反映
医療特化AI病名・薬剤名などの専門用語に対応。医師が個別単語を追加登録することも可能
多言語対応外国語での診察もリアルタイムで理解し、日本語のSOAPに自動変換
要約形式カスタマイズSOAP形式のほか、紹介状・サマリーなどクリニックの形式に合わせてカスタマイズ可能
診療記録の保存診察の音声・テキストを保存。患者説明の再確認やトラブル対応に活用可能
セキュリティ全データ暗号化、二段階認証、VPCネットワーク分離、日本国内サーバーで運用


AIによるカルテの自動作成が気になる方はぜひ無料の資料請求をして詳細をチェックしてみて下さい。



まとめ

最後に、SOAPカルテの書き方のポイントをまとめておきます。


・Sは患者の言葉をそのまま引用する。医療者の解釈を混入させない
・Oは数値で表せるものは必ず数値で。「熱っぽい」ではなく「37.5℃」
・Aは診断名だけでなく根拠も添える
・Pは処方・指導・再診条件を具体的に記載する
・コピペ更新は必ず最新情報を反映させる


SOAPの書き方に慣れてきたら、AI音声入力ツールの活用もぜひ検討してみてください。カルテ記録の時間を削減することで、医師が患者さんと向き合う時間を確保でき、診療の質と業務効率の両立につながります。